おすすめ本リスト

2021年下半期の本ベスト約10冊

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半年に一回の祭典

読書垢には、半年に一回とある楽しみがやってくる。それは、本好きが半年間で面白かった本を10冊紹介するというもの。

だいたいどっちかのタグで調べてみると、もうそこは宝の山。

見てるだけで時間が溶けるので危険なタグでもあります笑

年末年始ゆっくりされてる人は、Twitterで2022年の読み始め本を探してみてはいかがでしょう?

今年も残りわずかなので私も選んでみました!

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私の選定ポイント

#2021年下半期の本ベスト約10冊

私の選定ポイントは「印象に強く残ったか否か」。

読了後に、何か残る毒のような本こそ名著だと私は思っています。

人生のふと瞬間に、その本の内容がバッと思い起こされるような本と出会いものですね。

ではさっそく、簡単に紹介していきます!

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#2021年下半期の本ベスト約10冊

『新訳 オセロー』

シェイクスピアの四大悲劇の中で一番心に残った。

悪役イアーゴーが人間の最も醜い感情である「嫉妬」を体現しており、素晴らしい。

将軍オセローに勝てる武器を何も持っていないイアーゴーだからこそ、すべてを持っているオセローを破滅へと導くことができた。

フロムの「持つこと」「あること」の様式や『シャーデンフロイデ』も関わり、点と点がつながるような読了感で満足。

 

『群衆心理』

自立した個人を前提とした民主主義だが、大衆に政治の椅子を渡してみると、どうにもおかしい。

個人では賢い選択ができる人でも、ひとたび群衆の一員になってしまえば愚かな行動をとってしまうのは何故だろうか。

日本にも「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉があるように、思考停止したり、個人では出来ないような行動も取れるようになる心理をフランスの社会心理学者があぶり出す。

ヒトラーも本書を参考にしたと言われる古典的名著。

参考【書評】『群集心理』ヒトラーも愛した書物

群衆心理 posted with ヨメレバ ギュスターヴ・ル・ボン/桜井 成夫 講談社 1993年09月10日頃 楽天ブックス Amazon Kindle 群衆の時代 群衆は、歴史上常に重要な役割を演 ...

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『幕末の天皇』

源頼朝以降、武家政権が誕生し、それまでの支配者である朝廷は表舞台から消えた。

そんな朝廷が、幕末になると尊攘派に担ぎ上げられ、王政復古にまで至れたのは何故だろうか。

圧倒的な強者の幕府に抑圧されていた天皇が、幕末に権力を奪取する準備段階として、光格天皇にスポットライトを当てる。

光格と孝明、両天皇の個性が日本史を動かしたのであり、そのダイナミズムを追える本。

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『無料より安いものもある』

行動経済学でおなじみのアリエリー教授の新作。櫻井さんの訳がユーモアたっぷりで面白おかしくお金との付き合い方を学べる。

資本主義社会で生きている限り、お金と無縁に生きることは難しい。

ならばせめて、お金と良いお付き合いをしたくはないだろうか。

お金は私達に幸せも不幸も与えてくれる。

「時間」との付き合い方をセネカが教えてくれたように、「お金」との付き合い方はアリエリー教授に聞こう!

 

『米欧回覧実記』

明治日本人がマジで世界に学んだ旅行記。ここで学んだことがその後の明治の活躍につながることがわかる。

150年位前の世界を旅行している気分にさせてくれるので、前提知識なしで楽しめるのもおすすめポイント。

アメリカ、イギリス、ヨーロッパ編と分かれているが、どこから読んでもOK。

参考【書評】『米欧回覧実記』岩倉使節団の大旅行記

特命全権大使米欧回覧実記(第1巻(アメリカ編))普及版 posted with ヨメレバ 久米邦武/水沢周 慶應義塾大学出版会 2008年06月 楽天ブックス Amazon Kindle 日本人が世界 ...

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『功利主義入門』

フォロワーの遠藤さんに教えて頂いた一冊。

倫理学を学ぶために理解しやすい「功利主義」を扱った一冊。

倫理ときくと、道徳のようにルールを守ることを教えるのか思ったらそうではないらしい。

そもそもそのルールは正しいのか批判的に考える力を養うのが道徳哲学で、自分のアタマで考えるトレーニングになる本。

自由になりたい人に送る一冊。

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『シャーデンフロイデ』

フォロワーのjijiさんに紹介頂いた一冊。今年1番面白かった本かもしれない。

人間は「良い人」なのか?「悪い人」なのだろうか?

性善説、性悪説なんて言葉が生まれるように、昔からある議論だが、

良い人でも悪い人でも皆、他人の不幸は蜜の味=シャーデンフロイデ。なのだ。

芸能ニュースもおめでたい結婚の話題よりも、不幸な離婚ニュースのが盛り上がる。

どんな人も、他人の不幸には耐えられる。

人の最も厄介な感情である「嫉妬」についてここまでおもしろおかしく学べる本はない。

 

『生きるということ』

消費社会では「持つこと」が人生の価値を決める。しかし、「持つこと」は競争を招き、手に入れたものを失う恐怖から不幸を招く。

「あること」への人生様式の転換を語ったフロムの作品。

「あること」の人生様式は新しいものではない。それこそイエスやブッダなど昔の偉人は知っていて、語ってきたが、現代人が忘れてしまったのだ。

過去の叡智を取り戻しながら、「あること」と「持つこと」のバランスを探る。

 

『スミス・マルクス・ケインズ』

ノーベル賞経済学者すら現代経済を理解することは出来ていない。

制御不能な怪物と化した経済を捉えるために、過去の人とされ、あまり読まれなくなったスミス・マルクス・ケインズの3人の賢人に立ち返ろう。

彼らは自分の生きた時代で資本主義の本質を掴み、ヒントを残してくれた。

相変わらずのわかりやすさで、資本主義社会を理解する一助となってくれる本。

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『ブルシット・ジョブ』

失業が問題になることはあれども、求人率が上がることは問題とされない。

しかし、そこで増えた仕事がすべてブルシットジョブだったら。。。

非効率なものはすべて市場が排除してくれるはずの資本主義社会で増え続ける非効率・無駄なクソみたいな仕事はなぜ生まれ、増え続けるのか?

誰もが気が付かなかった謎に迫る一冊。

コロナがあぶり出したブルシットジョブやエッセンシャルワークなど、働き方を再考させられる作品。

 

さいごに

今年もこれ以外にもたくさんいい本と出会えました。そしていつも本を紹介してくださるフォロワーの皆様ありがとうございます。

来年も本まみれな一年を過ごしたいのでよろしくお願いします!!

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おくでぃ

▶︎ 数千冊の本に埋もれてる積読家 ▶︎ 古今東西の歴史が好き ▶︎ まれに読書会主催 ▶︎ 餃子が好き ▶︎ HONZのレビュアーになるのが夢

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