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【書評】『バナナと日本人 ーフィリピン農園と食卓のあいだー』甘いバナナの中身は真っ黒
2021/8/30 グローバリゼーション, モノカルチャー, 多国籍企業
いつから南国のフルーツであるバナナは、極東の島国でありふれた存在になったのだろう。現在ならば、原宿竹下通りのクレープや縁日の出店で買える串に刺さったチョコバナナなど、バナナは日常よく見かけるフルーツとなった。しかし、戦前の日本では、バナナは贈り物として扱われるくらい高価なフルーツであった。
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【書評】『香港とは何か』失われていく境界性と例外性
1997年7月1日は歴史的一日であった。イギリス人自ら「不義にして非道の戦争」とまで言わしめたアヘン戦争。その戦利品としてイギリス人の植民地になっていた香港が155年ぶりに中国に返還されたのだ。
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【書評】『職業としての政治』政治家に読んでもらいたい本No.1
2021/8/16 マックス・ヴェーバー, 暴力, 権力感情
ヨーロッパ文明を破滅へと導いた第一次世界大戦は1918年11月11日に停戦となった。第一次世界大戦の清算としてのヴェルサイユ条約が調印されたのが1919年6月28日。本書は熱烈なナショナリストであったヴェーバーが学生団体の誘いに応じて行った150人規模のホールでの講演録である。
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【書評】『文明が衰亡するとき』歴史は繰り返さないが韻を踏む
我々は、どんなに勢いの盛んな者もいつかは衰え滅びるということを知っている。「平家でなければ人でない」とまで言わしめ権勢を誇った平家一門の興亡の様子を琵琶法師たちが語り継いできた『平家物語』や松尾芭蕉が弟子の曽良とともに、平泉にて奥州藤原氏や義経らの栄華と滅亡を偲んで詠んだ俳句「夏草や兵どもが夢の跡」が有名である。